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■ 4/23 東京:ベルサール六本木

[キーノートセッション]

オープニングのキーノートセッションは、資生堂の宣伝制作部で77 名のデザイナーを率いる山形季央氏から「進め!デザイン」というテーマでお話しいただきました。
 「資生堂ではデザイナーと、なにかをデザインした結果、様々な仕事の役には立っているとは思うが、それでなにか前に進んでいるのか? を気にしながら仕事をしていこうと話している」その姿勢から今回のタイトルにされたそうです。
 第二次世界大戦終了直後に制作された女優、原節子さんを起用したポスターを例に「この頃は化粧品の材料そのものがなく、化粧品を提供できない状況下だった。そんな時にメーカーとして、せめてポスターだけでも店頭に飾ってもらい、人々に元気を与えたかった」。同様の例が、日本初の海外(ハワイ)ロケで撮られた前田美波里さんのポスター(1966年)。「当時の女性は家の中に居るという時代。そんな時代に“女性は肌をやいてもいいんだ!”、“真っ正面を見て自信をもっていいんだ! ”ということを示している。直接的なコピーはないが、商品を含めてメッセージとなり伝わった。それはデザイナーの成し遂げた力だと言える」と、デザインは、デザイナーは、人を元気にする力も、社会の流れを作り出し、大きくする力も持っていることを示されました。

『位置を知る』

 「企業もブランドも商品もデザイナーも同じだと思う。商品でよくポジショニングと言うが、自分がどこに立っているのかを正確に把握することが重要。デザインというのは、単に景気高揚の刺激策にすぎないのか? 違うと思う。もちろん広告を作り上げる面でそれは大事だが、デザインは必ずしも、そうではない」
その理由を'70 年代発売の化粧品”INOUI” や'60年代発売の男性化粧品“MG5” を例に解説されました。
「INOUIのパッケージは口紅は細く、ファンデーションは薄い。これは女性が社会進出をする際に外に持って行く上で好まれた。働く女性が増えてきたということに対し、パッケージなどが、よりそって受け止めてきた。“彼女が美しいのではない、彼女の生き方が美しい”はINOUIの雑誌広告コピー。それまでの化粧品は“彼女は美しい”と言ってきたが、それを“ 生き方が美しい”という表現にすることで、自分達の生きる時代が変わってきたなと感じていただける。これは商品開発も優れているが、それを広告の力が超えたのではないかと思う」
 「MG5 は会社側のマーケティングでは20代に売りたがっていたが、広告メンバーは、学生がどんどんお洒落をしたがっているので、10代をターゲットにした。ずいぶんもめた末このようになった。これは学生が大人になった時どんな大人になっているかと考えたもの。実際、MG5は広く受け入れられた。デザイナーは時代をどう見るかという目線が必要。デザイナーは受け身ではだめ、依頼を受けて仕事をするという形は考え直した方が良い」

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