Adobe Creative Suite 4 発表記念セミナー レポート [大阪 08.11.25]
「Shortcut to Brilliant - 最高傑作へのショートカット」

4. Videoセッション [Speaker:古田 正剛]

「CS4」が、映像制作の可能性を開く

今回のセミナーのテーマは「最高傑作へのショートカット」ですが、映像制作では「ルーチンワークからクリエイティブワークへの移行」と「製品間のより緊密な連携」が「最高傑作へのショートカット」ではないかという解説からはじまったVideoセッション。余計な手間をできるだけ省き、クリエイティブな面に力を注ぐには「CS4 Production Premium」の導入が一番の近道と言えるのでは。

「CS4 Production Premium」には、Photoshop、Illustratorと言った定番ツールに加え、映像制作・編集ツールPremiere Pro、After Effects、Flash、音の編集をするSoundbooth、DVDやBlu-rayのオーサリングに対応したEncoreなどが含まれています。

映像制作には企画→収録→編集→書き出し→配信→再生といった工程がありますが、「CS4 Production Premium」は、これらすべての作業に対応するインテリジェントなポストプロダクションソリューションです。また、「CS4 Production Premium」はWindows Vista 64bit版でも動作するようになり、SDの6倍の情報量があるHDでの作業やデジタルシネマなど高解像度の編集作業をされる上で、快適なメモリ環境をご提供しています。Mac版でもメモリを増設することで快適に作業できます。

Premiere Pro CS4

CS4になって、テープレスメディアへの対応が強化されました。CS3でもPanasonicのP2やSONYのXDCAM HD、XDCAM EXなどテープレスカメラのフォーマットがネイティブで使えるメリットがありましたが、CS4では、さらにAVCHD形式のファイルもフォーマット変換なしでダイレクトに扱えるようになりました。しかも、記録メディアから映像素材を読み込む際、複雑に階層化されたフォルダの中から目的のファイルを手動で探し出す手間がありましたが、CS4では新しく追加された「メディアブラウザ」が、ファイルフォーマットを自動認識してパネル上に素早く表示してくれます。

例えば従来は、1時間の映像なら読み込みにも1時間必要でした。フォーマットの異なる映像を混在させて読み込むには、さらにフォーマット変換の時間と手間がかかっていました。ですがPremiere Pro CS4ならドラッグ&ドロップするだけで1分ぐらいで読み込むことができ、撮影後すぐに編集作業にかかることができます。しかも複数の異なるフォーマットを読み込む場合でも、さらには、解像度やフレームレートを問わず、ひとつのタイムライン上に混在可能なところが紹介されました。

Premiere Proでカットにエフェクトを追加する場合は、タイムライン上でエフェクトをかけたいクリップを選んで「After Effectsコンポジションに置き換え」メニューを選ぶだけで、After Effectsのプロジェクトにカットの編集データが素材の情報も含めて素早く再現されます。このような他のツールとのシームレスでスムーズな連携もPremiere Pro CS4の大きな特長のひとつです。その上、CS3で搭載された「Dynamic Link」機能も強力になっており、After Effectsでかけたエフェクトは保存することなくリアルタイムでPremiere Proに反映されます。

編集作業後、映像データを書き出すには、CS3から搭載されたオーサリングツールEncore(Blu-rayにも対応)によって行いますが、CS4では連携機能が強化された「Dynamic Link」でEncoreへの送信ボタンをクリックするだけで、Premiere Proで設定したチャプターマーカーを持ったタイムラインをエンコードすることなく送ることができます。また、書き出しはBlu-rayをはじめ、DVDやFlashにも対応しています。

その他の新機能として注目なのが「スピーチ検索」。これは映像に含まれる音声情報をテキストに自動的に書き起こし、その内容を時間軸(タイムコード)を持ったメタデータとして自動保存してくれる機能です。メタデータ化されているので、検索パネルでキーワードを入力すれば、そのキーワードが音声として流れている映像シーンを表示させることが可能になります。映像にテロップを入れる際に便利なことはもちろん、今後Webでは間違いなく映像ファイルも検索対象になってくると思われますが、映像内の音声がメタデータとして威力を発揮する日も近いと言えそうです。

After Effects CS4

「モーショングラフィックスとビジュアルエフェクトのプロフェッショナルスタンダード」というキャッチフレーズを持つAfter Effects。CS4となって、さらに使い勝手が向上しました。

ハリウッド映画でのAfter Effectsの活用例が実際の編集映像を使って紹介されましたが、最近は国内外の映画製作では当たり前のように使われているそうです。

After EffectsもCS3ではP2フォーマットはネイティブで読み込めましたが、AVCHDやXDCAMフォーマットには未対応だったので、一旦ムービーファイルに変換する必要がありました。CS4ではPremiere Pro CS4と同様に、それら全てのフォーマットがネイティブで作業できるようになりました。

After Effectsには様々なエフェクトが搭載されていますが、CS4では3Dエフェクトに使われるOpenGL機能を色空間の変換を中心に強力に対応しています。CS4に新搭載された「カートゥーン」という実写素材にセルアニメ調の効果を与えるエフェクトもそのひとつです。従来のポスタリゼーションは、フレーム単位で塗り分けていたので、1フレーム変わると塗り分け部分の雰囲気が全く違うものになっていました。それに対しカートゥーンはOpenGLのGPUでのアクセラレートにより、フレームの前後間の関連性を見分けながら自然な仕上がりを可能にしています。

また、「CS4ProductionPremium」には3Dオブジェクトが扱えるPhotoshop Extendedがパッケージされていますが、After Effects CS4ではPhotoshop Extendedで作成した3Dオブジェクトも読み込んで合成でき表現力がアップします。

もうひとつ、Photoshop ExtendedはQuickTimeのような動画ファイルも読み込めます。Photoshopの強力なマスク機能を使って画像にマスクを設定し、PSD形式のままAfter Effectsに読み込ませて編集できるといった連携強化のメリットが垣間見えました。
その他、下記のような新機能が紹介されました。

Soundbooth CS4

CS4でマルチトラックのオーディオ編集に対応しました。例えば、セリフのトラック、効果音トラック、BGMトラックなど、各トラックごとにレベル調整が可能になりました。また、編集したオーディオをアドビのサウンドドキュメント形式で保存でき、Flashでも単純なステレオファイルとして開けるようになりました。

さらに、音量レベルのばらつきをワンクリックで自動調整してくれる便利な機能が搭載されました。使用されているマシンスペックにもよりますが、1時間のデータでも5分程度で完了してしまうそうです。

4. Videoセッション [Speaker:古田 正剛]4. Videoセッション [Speaker:古田 正剛]4. Videoセッション [Speaker:古田 正剛]4. Videoセッション [Speaker:古田 正剛]4. Videoセッション [Speaker:古田 正剛]4. Videoセッション [Speaker:古田 正剛]4. Videoセッション [Speaker:古田 正剛]